私たちの想いの詰まった新入社員研修を
アイティ・アシストは実現してくれました。

株式会社パソナ パソナキャリアカンパニー

研修コース Web開発チーム 配属後研修

株式会社パソナ パソナキャリアカンパニーのWeb開発チームは、パソナキャリアの外部向けサービス、社内向け業務システムなどを内製化するべく2015年に立ち上がりました。立ち上げ3年目の2017年度新入社員研修から、アイティ・アシストに研修を依頼しています。新入社員研修の育成担当者であり、技術の検証・導入をご担当しているWeb開発チーム技術的なリーダーの櫻庭さん、Web開発チーム立ち上げからのメンバーでWebディレクターの嵯峨さんにお話を伺いました。

研修の概要

研修名

Web開発チーム 配属後研修

特徴

1. Web系エンジニアの育成コース
SIer(System Integrator)に採用されたITエンジニア向けではなく、事業会社として自社Webシステムを開発・運用するためのWeb系エンジニア育成のカリキュラム構成とした
2.チーム学習によるセルフラーニング
PBL(Project Based Learning)を導入し、新入社員の自主性を高めると同時に研修コストを抑制した。自主的なチーム学習と講師による講義をブレンドし、講師は毎日登壇せず、育成担当者と講師、コーディネーターが連携してチーム学習を支えた

目的

社会人として必要な職場での適切なコミュニケーション能力の習得からはじまり、常に現状を把握し、課題に対して自発的に解決策を考える習慣を身につける。また、開発演習を通じて、ソフトウェア開発を進めるために必要なプロジェクト管理能力、技術スキル、チームワークを学ぶ

対象

新入社員7名

日数

2ヶ月

一方的な講義の研修は受けさせたくない

— 新入社員研修全体の流れについてお聞かせください。

嵯峨 志織さん 以下、嵯峨さん)入社後、マナーなどのグループ全体で行う一般研修を2ヶ月弱行いました。その後、5月後半から7月後半までの2ヶ月間のエンジニア研修をアイティ・アシストへ依頼しました。

研修会社を選定する経緯には、嵯峨さんご自身の経験があったようです

Web開発チーム ディレクター 嵯峨 志織氏
入社して3年目にして、開発の進行管理、品質や要件の整理といったディレクションも行う嵯峨さん。みんなが仕事しやすい環境を作るのも自分の一つのミッションと話す。ご自身の受講経験で感じた疑問をもとに新入社員研修の企画を行なっている。

— 新入社員研修の目的は何でしょうか?

櫻庭 逸人さん 以下、櫻庭さん)Web開発チームに配属される新入社員は、ITエンジニアとしてのスキルはほぼ無い人たちがほとんどです。そこで、本当にITの知識がゼロの人でも、ITエンジニアとして基礎的な知識とスキルを身に付けるというのが目的です。ただ、研修期間は短すぎるので、ITエンジニアに必要となる知識やスキルをすべて修得できるとは思っていません。

— 新入社員研修で重視している部分は何でしょうか?

嵯峨さん)自分の学習意欲を刺激しながら、”自ら学びに行くんだ”というスタンスでやってもらえる研修にしたいと思っています。

— そう思うのはなぜですか?

嵯峨さん)私が受けた新入社員研修は、ごく一般的なもので、カリキュラムが決まっていて一方的に講師の講義を受ける座学形式でした。ときどき演習もありましたが、講義形式で与えられ続けるタイプの研修が最適ではないのでは?と感じていました。
翌年の新入社員研修は、社外のスクール形式のところにお願いしたのですが、研修期間が1ヶ月ほどと短く、開発演習も3日間しかなかったので、必要な知識やスキルが本当に身についているのかもよくわからない状況でした。スクールなのでブラックボックスな部分も多く、各自の進捗度に合わせてというよりも教科書をなぞっていくようなスタイルで、受講していた新入社員が「自分がほんとにできるかできないかもわからない、けど、とりあえず聞いてはいます」と言っていたのです。それでは、あまりにもかわいそう過ぎて…

現場では仕事を自分で取りにいかないといけないのですが、通常の座学形式の研修ではどうしても受け身で待ちの姿勢になってしまいます。この経験から、一方的な講義の研修は受けさせたくないなという想いが強くなりました。

— その想いの中で、2017年度の研修にアイティ・アシストを選んだ決め手は何でしょうか?

嵯峨さん)私は入社してまだ3年目ですし、育成の経験も多くはありません。研修会社数社に、「こういうところが嫌だった」「もっとこうしたい」という想いをまとまらない形でお話ししたのですが、そのふわっとした内容に対して、一番的確にアドバイスしてくださったのがアイティ・アシストでした。
各社それぞれ、できることできないことはあったのですが、アイティ・アシストはあらゆる手段を検討していただいて、そのなかでどうやったら実現できるのかを一緒になって考えてくださったところがとても助かりました。確保できる予算のなかで、かなり親身にご対応いただき、2017年度は7名と小規模なのにもかかわらず、講師に来ていただいて行う研修ができました。内容には自主的な学習を多く取り入れ、カリキュラムや期間、講師の稼働の仕方など、こちらの要望をかなり実現できそうだったのが決め手でした。

自分たちはSIerのエンジニアじゃない

事業会社のITエンジニアに求められる技術を、細かく注文できたことに満足

Web開発チーム エンジニア 櫻庭 逸人氏
パソナキャリアに入る前はSIerでソフトウェア開発をしていたエンジニアの櫻庭さん。現在はプロジェクトを始める際の技術の検証や導入を行う技術的なリーダー。「事業会社のITエンジニアならではの研修にしたかった」と話す。

— 研修の内容やカリキュラムで工夫した点はありますか?

櫻庭さん)私は以前SIerに所属していました。SIerですと、まず入ったらプログラマー、次に設計するシステムエンジニア、その次にリーダー、マネージャーとステップアップしていく流れがあります。ウォータフォールの開発ですと、先輩ががっちり設計したものを新人のプログラマーがプログラミングするようなスタイルです。パソナキャリアは事業会社ですので、分業による開発ではなく、プログラミングだけではなく、設計もディレクションもします。ですから、いずれはすべてできるマルチなエンジニアになって欲しいという狙いがあります。
研修の準備段階で、アイティ・アシストとともに研修の目標を細かくブレイクダウンし、やるべきもの、やらなくていいもの、重点的にやるもの、自分たちがフォローするもの、それぞれをチェックしながら研修の内容を決めていきました。結局は全部重要ってことになってくるのですが、その中でも事業会社のエンジニアとして、自分で立ち上がるために必要な、基礎的なものを研修の目標として設定できました。

嵯峨さん)研修の効果って定量化しにくいところもありますのでなかなか測りづらいというか、認識を合わせにくいと思っていました。でも、アイティ・アシストの研修の目標設定は、例えば”PHPはどこまでできる”、とか、”ある用語についてどれくらい説明できる”というように、かなり詳細に落とし込まれていたので、研修前に認識の擦り合わせができ、新入社員自身が自己評価する際にもわかりやすい指標だったと思います。

他には、やはりチーム学習によるセルフラーニングというところがかなり大きいですね。

— セルフラーニングですか?

嵯峨さん)はい。講師による講義は、その学習テーマのポイントだけに絞り、あとは新入社員全員で達成目標をクリアできるように、協力しながら取り組んでいくセルフラーニングです。講師が来ない日は「テキストのここまでを自分たちで学習してください、やり方はお任せします」と伝え、新入社員が自分たちでどうするか相談しながら学習を進めていきました。全員で担当の章を割り振り、他のメンバーに解説するスタイルで進めていました。担当部分について質問が出てきたらどんな質問でも返せるようにするというルールで運営していました。
実際に研修が始まってすぐに、全員が受け身ではなく責任感を持って取り組んでいたように思います。自分がやらなければ何も進まないし、まわりに迷惑がかかるという意識を持ってもらえたのは、そのまま仕事につながることだと考えています。

— とはいえ、セルフラーニングで進めることに不安はなかったでしょうか?

櫻庭さん)セルフラーニングの新入社員研修はこれまで聞いたことがなく、大丈夫なんだろうかと思いましたが、驚くほどうまくいきましたね。

嵯峨さん)そうですね。はじめは、どうやって進めていいのかわからなくて戸惑ってしまわないかなって心配でした。さぼるような人はいないのですが、こちらもはじめての取り組みで、戸惑わないようにと気にしていましたが、アイティ・アシストのしっかりとしたサポートもあって思いのほか楽しそうにやっていたので安心しました。講師は、新入社員一人ひとりとのコミュニケーションが上手で、フィードバックもその人にさらに考えさせるように上手くサポートしてくれました。何より新入社員が講師にとても懐いていましたね。

— 新入社員たちの技術レベルは研修終了時、そしてその後も含めて満足のいくレベルまで伸びましたか?

嵯峨さん)研修終了後は全員OJTとして外部の複数の会社へ行っているので、技術の細かい部分までは私たちは直接確認できていません。ただ、各社からの報告では、どの会社からもかなり良い評価をいただいています。潤沢なOJT環境があるわけでもないので、わりと雑草魂でやっていかなきゃいけないようなところなのですが、研修の延長線上のような形で、自分たちで考えて動くというところをさらに磨いているなと感じています。

サポートの安心感、ありました

新入社員たちと距離を近くしてくれて、一緒になってやってくれました

初めてのトライで、運営する側にもいろいろ気付きがあったようです。

— アイティ・アシストにしたことでこれまでと違った変化はありましたか?

嵯峨さん)一番大きかった変化は、本人たちの臨む姿勢は一番違うかなと思いました。やはり、座学形式で準備されて御膳立てされてだとどうしても学生意識といいますか、待ちの姿勢になってしまうところを、自分たちで学びにいく、自分たちで考えるという、研修に向かう姿勢がそもそも違ったと感じています。そういう環境を作れる研修はなかなかないと思っています。

カリキュラムの内容の部分でもかなりカスタマイズをしてもらいました。配属後を踏まえたて「今はなにが必要で、なにがまだそれほど重要ではないから後でよい」ということを一つひとつ項目ごとに精査をして組み立てていきました。企画側としてやってほしいことをギュって詰め込んだ研修にカスタマイズできたというのは、今までのスクール形式だとかパッケージされたような通常の研修とは大きく違う点だなと感じました

— アイティ・アシストのサポート面はいかがでしたか?

櫻庭さん)他の研修会社さんと違うところは、講師にまかせっきりではなく、アイティ・アシストのコーディネーターの方が頻繁に来てくださり、新入社員一人ひとりのスキルのレベルとか、心の状態もみてくれたことです。一人ずつ面談をして、メンタル的なケアもしていただいたので、そういう点がすごくよかったなと思いました

嵯峨さん)入社してきた時点でベースの知識やスキルに差があるので、研修の段階ではその差が顕著にあらわれてしまうところも多いです。やはりどうしても人間なので隣の子と比べてしまうところがあるのですが、そのなかでまわりと比べてではなく、自分の目標に向けて進むという意識付をコーディネーターとの面談でかなり助けていただきました。
講師やコーディネーターは毎日来ていたわけではないのですが、ずっといた私たちよりも心のケアの察知が早いので、さすがプロだなあと思い驚きました。

アイティ・アシストに対する評価

櫻庭さん)総じてよかったという印象ですね。次年度に向けて、お互いに話し合いながらよりよくしていけるというところが、とても良いと思っています。

嵯峨さん)密なコミュニケーションが取れ、一緒に研修を作っていける。我々としてもかなり満足感がありますし、サポートもしっかりしていただけて、安心できるなっていうのが正直な印象ですね

— お忙しいなか、取材にご協力いただきありがとうございました―

新入社員にインタビュー

— 新人研修を通してのエピソードを教えてください。

自分たちで研修を進めていくうえで感じたこと

津村 雄高さん

やり易さ、やり難さどちらも両方感じました。自分たちで話をして、自分たちで落とし所を設定しなくてはいけないシーンがあったのですが、そこで難航してしまうと無駄な時間を使ってしまうなどのやり難さを感じました。その反面、自分が思ったことをアクションに起こしやすい環境ができているのが大変やり易かったと思っています。

今は機械学習を人材業界で活用することを模索している津村さん。「アイティ・アシストの講師やコーディネーターと話すたびに、ちゃんと効率的に学ぶというギアがどんどん上がっていく感じがした」と当時を振り返る。

学んだ基盤がOJTの現場で役に立っている

伊藤 亜佳音さん

ネットワークやセキュリティ、データベースなどのIT基礎知識がカリキュラムに入っていたのが、現場でも役立っています。お仕事で要件定義やデータベース設計などの上流からかかわらせていただいているのですが、お客様との打合せでとっさに出てくる技術用語がわかる時に研修のありがたさを感じています。

大学ではプログラミングをやっていたこともあって研修時はアドバンテージのあった伊藤さん。まわりの同期たちがどんどん追いついてきているのを感じて、今少し焦っているが「得意分野をのばして、もっと上にいかなきゃ!」と力強く語る

アイティ・アシストのコーディネーターが背中を押してくれた

古市 恵美さん

面談をしていただい時にガラッと気持ちが変わりました。それまではできないなと思っていてもそんなに意識はしてなかったのですが、あの時に色々と聞いていただけたおかげで、自分は今こういう感情だから次にこうした方がいいんだと思えて、現状の自分を知り、そこで初めのやる気がまた湧いてきて、そこからまたアクセル踏めたかなと思っています。あそこで一回話を聞いてもらえて本当に良かったと感じてます。

初学者で入社した古市さん。研修の最初に「今私は一番下にいるけど、研修が終わった頃には一番になる」と宣言していたとか。その分、焦りや悩みもあったようです。

取材日時:2018年3月
※ 文中に記載されている数値など情報は、いずれも取材時点のものです

パソナキャリアは、転職希望者と採用企業のベストマッチングを実現する人材紹介と、企業からの依頼を受け、早期・希望退職者の転職を支援するキャリア支援を柱に人材サービス事業を展開。最近では、大企業の幹部経験者を中小企業の顧問として活用してもらう、顧問ネットワークサービスにも取り組んでいる。